夢のままいられたら

このまま時止めたい系おたく。

手越祐也が「手越」であるために

 

今年も彼が何かと話題に上る季節がやってきた。

きっと彼は好きだといわれようと嫌いだといわれようと「ウザイ嫌いカモン!」だから気にしないんだろうなー...なんて思ってないよ、多分誰も。ファンはね。

ついでに言っとくと、好きな人が嫌いって言われて嬉しい人はいないよ、誰も。

嫌いだって言われて傷つかない人はいない。彼が傷つかないようにしようとしてるだけ。話題性もあるし好き、嫌い両方のランクインは良いことなのかもしれないけど私はやっぱり素直に喜べない。自担が全く嫌がってる素振りを見せなくても、だよ。

 

 

彼はイッテQ!をはじめバラエティ番組で強烈な個性を発揮する。「バチン!」「ポーポーポー!」「テイッ!」「おいDですわー!!」整った顔から繰り出される不思議な擬音は数知れず、アイドルが本来やんなくていいだろ、ってことまで「俺NGないんで!」と貫き通してやる。嫌な顔一つ見せずに、終始笑顔のままで笑いをもぎ取っていく。「チャラい」をキャラとしてあそこまで上手に使う人を私は見たことがない。いるとすればオリラジの藤森さんくらいのものだ。

そしてチャラい=手越、手越=チャラいというイメージを確立させた。バラエティに「手越」が出ればみんなチャラいことを面白がる。その先にある手越祐也を見ようとはしないし、あえて彼自身が手越祐也を見せないようにしているからだ。

しかし貫き通すものにはなんだって人知れない覚悟がある。

今さらながらちょっと考えたいし発信したいと思ったから、去年の一万字インタビューから抜粋しながら自分の考えをぶつけてみようと思う。

(今回はあくまでも脱退だのなんだのじゃなく、「手越祐也」としての話)

 

 

 山下くん、錦戸くんという、いわゆるNEWSのツートップの脱退から4人のNEWSがチャンカパーナで始動するまでの間、彼は何を考えたのか。

「グループへの批判も、ほかの3人への批判も全部、俺が引き受けようって決めた」

「批判がある方は手越までどうぞ」

「ずっと立ちたかったセンターなんだから、それくらいしないとね?」

この考えに至るまでは相当な覚悟がいったんだろうなあ、と思うよ。だって、てごちゃんはずっとセンターに立ちたかったから。星をめざしてでセンターに立ったとき途轍もなく気持ちよかった、自分もここに立ちたいと思ったてごちゃん。でも、センターに一度立ったならそのセンターにいる重圧も理解したはず。一番目立つし抜かれる、前には誰にもいない、お客さんの反応は一番近いところで体験する。

歌割りも多い。でもその分、間違えたときの責任は重いし、それが自分が望まざるとなったセンターだとしても同じだ。

それを理解したてごちゃんが、それでもなりたかったけどなれなかった、やっと掴んだセンターになれる思いがけないチャンスだった。普通の人なら躊躇うし悩む、だってその分自分に降りかかってくるしそれを自分で受け止めきれるか分からないから。でもてごちゃんはそれを「チャンス」だと考えた。

センターをやりたい、と思ってやる人は少ない。なのに、てごちゃんはそれに自分からなりたいと思った。それは彼の突き進む性格そのものだし、自分がセンターになれたら、逆に自分がセンターじゃないとグループが強くなれないっていう自信とか自負があったからなんだと思う。

躊躇いとかそういう雑念を振り切って自分がなりたいから、なる。やりたいから、やる。そういう割り切ったような考え方だから引きずったりとか、悩んだりとか、そういうのを無駄だと思える性格になったんだろうな。

「弱みを見せるセンターなんてナンセンスでしょ?」

「最初は根拠や自信がなくたっていい」

自分が望んでなったセンターだからこそ、強くあろうとする。そんなてごちゃんの姿は、私から見てみればとても綺麗なものに映るけどちょっとしたことで壊れてしまいそうなものにも映ってしまう。

その、ちょっとした弱さが、二言目。

根拠や自信がなくても、怖くても、勢いで突っ込まないといけない人生を彼は送ってきたから。歴も短くてデビューして、マイクを持ったのもジュニアの中ではダントツで早くて。やっかまれたり、嫌な感情をぶつけられたことも多かったのだと思う。

もちろん、分からないなかで組まれたグループに最初は「いるだけ」だったのに、そんな中でどんどん人数も減っていって不安なことも増えて、でも彼は末っ子のままで。

「僕はカッコ悪いところや弱みを人前で見せたくないんすね、それはもう本能的な感覚として。だから、人前で泣くのもキライ」

だからこそ、強くなろうとした今の「手越」がいる。チャラくて、ファンサマシーンで、投げちゅーとかできて、「子猫ちゃ〜ん!」ってさらっと言えて、バラエティにたくさん出てNGもない。サッカーっていう自分の得意分野を切り開いてものにして、好きなもので仕事をとってくる。

これはNEWSのメンバー全員においてのことだけど、好きなことで仕事を取ってNEWSに還元してる。ワークエも、ONEも、セブカラも、ANTHEMも。てごちゃんがサッカーの仕事をしなければNEWSとして出されることはなかった曲で、その曲を4人で歌っている姿はNEWSを好きな人、手越くんを好きな人からしたらとても誇らしい。

でも、あの強い手越くんが本物の手越祐也だとは思わない。六人のときに、いつも山Pに甘えて、今のNEWSになってもけーちゃんにもシゲにもまっすーにも甘える。末っ子だし一人っ子だからそんな一面も手越くんなんだ。だからこそ、強いところを見すぎると少し不安になる。たまには甘えていいんだと思う。てごちゃんがNEWSの最年少であることには変わりないし、どんなに強いセンターであっても「手越祐也」っていう一人の人間だから。どんなに強くなれたと自分で思ってても、完璧な人間なんてひとりもいないんだから。

「どんなにプライベートで辛いことがあっても、ファンや視聴者には関係ないですよね」

「俺は俺を見て笑顔になってほしいからさ」

二言目は本心からの言葉なんだと思う。彼はあのキャラクターを作って歌を上手になって、センターというポジションを自分で選択した以上、アイドルとして生きる覚悟が人一倍強い人だと思う。だから、てごちゃんをテレビで見て、雑誌で見て、てごちゃんの声をCDで聞いて、幸せになれる私たちがいるから多分彼は走り続けている。お父さんを亡くしてしまったすぐのイッテQ!のロケでも全く暗いところを見せずに、何回もリピートしてみている私たちにもなにも悟らせずにやりきって、でも知った今になるとそれがちょっと痛々しい、でもあれでしんみりしていたらロケは成り立たないしそれは彼なりの美学なんだろうし彼が選んだことなら彼についていく、と決めた私たちは多分異論を唱えることもない。それについて「かわいそう」とか、そういう同情を多分彼は望んでいない。強くある彼を私はかっこいいと思った。かっこよさを貫き続ける、自分がおもうかっこよさを貫き続ける彼をかっこいいと思っていたから、ついていくと決めた。ついていかなくなるときは彼の考え方に私がどうしようもなくなるほど違和感を感じてしまうときだと思う。でも、今のところ強くあろうとする彼はかっこいい、だからそれでいいのかもしれない。かっこよくいようとする彼がかっこいいことを疎ましく思う人もいる、でもそんなこと気にしなくていいんだ、って思えるようになってきた。それは彼がかっこよくいようとすることで生まれたことだから、それも彼の一部で私の好きなものになっていくんだ、ろうな。


でもやっぱり傷つくひとが多いから一律で好きとかキライとかって、すごく子どもっぽいし卑屈な考え方が見え隠れするからやめたほうがいいと思うのは私だけかな...?

 

「きっとどこまで行ってもゴールなんてないのかもしれない、でも、俺たち4人は、ど

こまでだって走り続けられる。ファンの声援が聞こえ続けるかぎり」

ゴールなんてきっとどこにもない。

私が応援しているかぎり彼らが辿り着くゴールはない、ただ道なき道を進み続けているだけだ。でも、それが楽しいし道を進む彼らを応援することがなによりも私の誇りだから、彼の考え方は私の好きなものにもうなっているから、かっこいい彼と彼らが大好き。このまま、進み続けてね。